飲茶の新刊「14歳からの哲学入門」発売中!

2012年04月06日

佐藤哲朗先生、森岡正博先生と絡みました

ツイッターでの色々な出会いについて。その2。

■佐藤哲朗先生(日本テーラワーダ仏教協会事務局長)

自著について、自尊心を満たしてくれるような褒め言葉が流れていないか、
目を血走らせて朝から2分おきにツイッターのタイムラインをみていたら、
なんと佐藤哲郎先生が読んでくれてました!

佐藤哲朗 (@naagita)
まだ読了してないが、飲茶『史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち』が
かなり面白い。特にコラム「東洋哲学とは何か?」1〜3は
密度が濃い、抱腹絶倒の東洋哲学まとめになっている。目次は強引だが、
トップにヤージュニャヴァルキヤ持ってきたら、ああなるより仕方ないかな。


佐藤哲朗 (@naagita)
飲茶さんの『史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち』読了。
入門書つーより「東洋哲学(インドより東の地域で共有している、ひとつの哲学体系)」
があるという無理・無茶な設定の枠内で、いかに血湧き肉躍る思想活劇を語れるか、
という古典的難題に挑んだ東洋哲学「論」だ。

うわあ、ありがとうございます!
本物の仏教の方に読まれて、身がすくむ思いです。


■森岡正博先生(本職の哲学者、大阪府立大学教授)

また、哲学ガールズに関して、東大生協の書籍部の方が
「実在の哲学者を○○ちゃんと女の子として紹介しているのですが、
 これはさすがに無理があるんじゃないかと(笑)」といった感じで
つぶやいていたので、絡んでみたら、
森岡正博先生が
たぶん成立しないであろう企画:『社会学ガールズ』
とつぶやいて絡んできてくれました(笑)

ちなみに、森岡先生にはこんな返信をしました。

森岡正博先生、憲法ガールズ(憲法の条文を萌え擬人化)を
 成立させたPHPに不可能はありませんッ!
 ちなみに、宮台真司はブルセラガール、
 東浩紀(あずまん)はEVAのコスプレした腐女子でお願いします!


PHPさんの反応に期待です!
あと、流れで、森岡先生がとんでもないことを。

森岡正博(@Sukuitohananika)
うちの大学で将来輪番で当たるかもしれない1年生の教養ゼミで、
「史上最強の哲学入門 西洋編」を使おうと思っています。
学生さん向けには良い本だと思います。


ええええええええええええーー!?
ありがとうございます!
学徒の皆さんには
「学生なんだからこんな通俗本でわかったつもりにならず
 先生が書いた、ちゃんとした本も読めよ!」
と著者がキレていた、とお伝えください!


しかし、ツイッターって、今まで手の届かなかった有名人さんと
リアルに絡めてすごいですよねー。

経営者育成セミナー参加日記(15)〜分岐点〜


講師は、再び講義を始めた。

今度の講義は、損益分岐点についてだった。

その内容は、簡単に言うと、
『仕入れ』『加工費』『借金の利息』など、
 かかったすべての費用を総合的に判断して、
『いくらで売れば、会社が損しないか』の基準
(損益の分岐点)を、
 ちゃんと明確にしないと駄目ですよ

というものだった。

講師は、みなにしばらく時間を与えて、
自分の会社の損益分岐点がいくらかを計算させた。
そして実際に計算をしてみると、それは予想以上に
高い金額であった。

講師は述べた。

いいですか。損益分岐点をきちんと把握して、
 損益分岐点以上の金額で売るように心がけてください。
 そうしないと、会社は確実に損をしていきます


こうして改めてきくと、
なんて「当たり前」の教えなのだろうか。
もしかしたら、この日記を読む人の中には、
そんなの基礎中の基礎だろ(笑)
 わざわざ教えられるまでもないよ(笑)

と笑う人もいるかもしれない。
だが、そんなのは「」から冷静に思い返すから
言えることである。

そもそも、このセミナーの参加者で「損益分岐点」という
用語を知らない人は、誰ひとりとしていなかっただろう。
「知識」としては全員が知っていたのだ。
だが、実際には、「市場」や「価格競争」の雰囲気に流され、
「損益分岐点」を忘れて「目の前の現金獲得」に夢中になる人が
何人も現れた。

「知識」として知っていても「その場」で活かせない。
人間とはそういうものではないだろうか。

もし、それでも、このセミナーの参加者を笑う人がいたら、
こう問いたい。
あなたは、他人との会話で、雰囲気に流されて、
つい言ってしまった
という経験が一度でもなかったのか、と。

たとえば、
「人を傷つけるようなことを言っても得はないよ」
という「知識」は誰でも知っていることである。
そんなの「当たり前」のこととして誰もが了解している。
しかし、実際には、ほんの些細なことでイラっとして
「他人を傷つけるようなこと」を言ってしまったり……、
なんとか周囲を笑わせようとつい調子にのって
「他人をバカにするようなこと」を言ってしまったり……、
「後から考えれば、言うべきではなかったこと」を
ついつい言ってしまう。
人間なら誰だって経験したことがあるのではないだろうか。

そして、講師はまさにそのことを語った。
「市場の雰囲気」「借金のプレッシャー」
「体調」はては「その日の天気」まで、

人間とは、そういった外部要因であっさりと「決断」が
左右されてしまうか弱い存在であると。
また特に「市場の相場」は、
群集心理」というものに流されやすい、のだと。

たいてい、誰もが自分は「群集」ではないと考えたがる。
仮に「群集心理に流されて愚かなことをした人々」の記事を読めば、
きっと多くの人が、それを嘲笑い「自分はそうじゃない」と考えるだろう。
だが、現実は、そう考えている人ほど、
未経験の現場に放り出され、追い詰められれば、
あっさりと群集の1人になり、後から思い出すと、
ぞっとするようなことをしてしまう。

もちろん、それも人間のひとつの本質であるのだから、
仕方の無いところではある。

だが、経営者はそれではいけない。

なぜなら、経営者の判断には、自分だけではなく、
社員、そしてその家族といった大勢の人の命運が含まれているからだ。

だからこそ、その場のノリや雰囲気に流されたり、いい加減に
ましてや相場の雰囲気や、群集心理に流されて、
決断をしてはいけないのだ。

が、そうは言っても、経営がうまく行かず、追い込まれた人間は、
簡単に基礎を忘れ、後から考えると明らかにおかしな
異常な決断をしてしまう。

それゆえ、私たちはこういうのです。
 書きなさい、書くんだよ、と。
 『損益分岐点』という基準を計算し、明確にし、
 数字として書きとめなさい、と


なるほど。僕は講師の言葉に納得した。
実際に数字として書きとめておけば自制がきくし、
雰囲気や他の人の価格に流されて、
自分を見失うようなことは軽減されるだろう。

だが……と僕は、このとき思っていた。
たしかに、良いタイミングで、損益分岐点の説明をしたと思う。
これでさすがに「原価割れの価格破壊」という馬鹿な流れは
止まるかもしれない。
だが、本質的には何も解決していないではないか。
だって、今までは「原価ギリギリ」のところで
価格競争していたのが、
今度は「損益分岐点ギリギリ」のところで価格競争をするように
変わるだけのことである。
なら結局、薄利の戦いが、続くことには変わりはないのではないか。

だが、そこで講師は、まったく予想していなかった台詞を述べた。

では、次の年から、投資カードを追加します。
 次は、みなさんに『投資』というものを
 学んでいただきたいと思います


ざわ……ざわ……

え、なにそれ?
ここにきて、新ルール追加だって!?

2012年04月12日

経営者育成セミナー参加日記(16)〜投資〜


では、次の年から『投資カード』を追加します

突然の新ルール追加。

僕は直感した。いま「一回戦」が終了したんだ、と。
価格破壊に付き合って、馬鹿な売り方をした経営者は
ここで実質上、リタイア。おそらく次は、
冷静に対処した「勝ち組」の経営者同士で、
凌ぎをけずる「二回戦」がこれからはじまるのだろう。

講師は、僕たちに小さな冊子を配り始めた。
それは、これから新しく追加される「投資カード」の説明書だった。
配り終えた講師は、こう言った。

では、ここで午前中の授業を終了したいと思います。
 お昼休みは、少し長めにとって、1時間30分とします


こうして、午前中の戦いが終わり、みな席を立って昼食を取りにいった。

僕はと言えば、その場にとどまり、さっそく説明書を開いていた。
新しいカードの内容をはやく把握したかったのだ。
もしかしたら、追加されたカードの中に、
今の状況を逆転できる画期的なものがあるかもしれない。
もしくは、仮にそうでなくても、
追加ルールの「裏」をつくような
画期的な「戦略」が思いつくかもしれない。
そう考えた僕は、説明書を食い入るように眺めた。

つまるところ、追加された投資カードとは、以下の3種類のものだった。

(1)研究開発カード
(2)付加価値カード(おまけカード)
(3)広告宣伝カード

それぞれ以下のような概要のカードであった。

(1)研究開発カード
研究開発費を投資することで、手に入れることができるカード。

「研究開発カードを持っている」=「品質の高い製品を作れる」

ということであり、価格競争の際に一定のアドバンテージが得られる。

たとえば、Aさんが「100円の研究開発カード」を
3枚持っていたとしよう。そして、価格競争で、
Aさん「8000円」
Bさん「7800円」
という金額提示があったとする。
通常なら、一番安い金額を提示したBさんの「勝ち」である。
しかし、「研究開発カード」を持っているAさんは、
「他社よりも300円分、品質の高い商品」を作ったわけだから、

「8000円−300円=7700円」

が真の商品価値となり、最も割安のAさんの商品が
「8000円」で売れるという結果となる。
(ようするに、市場のお客さんは、
「品質の悪い7800円のBさんの商品」よりも
「品質の高い8000円のAさんの商品」の方が『安い』と感じて、
 Aさんの商品の方を選んだということである)

ここで最も重要なポイントは、「研究開発カード」は
「使っても無くならない」ということ。
だから、「研究開発費」を投資し、
「研究開発カード」を集めれば集めるほど、
どんどん価格競争が有利になっていく。

(2)付加価値カード(おまけカード)
効果は「研究開発カード」とまったく同じであり、
価格競争の際に一定のアドバンテージが得られるカードである。
ただし、「研究開発カード」との違いは、
「使うと無くなる」という点である。
たとえば、Aさんが価格競争の際に、
「100円の付加価値カードを3枚使います」と宣言し、
Aさん「8000円」
Bさん「7600円」
という金額提示があったとする。
Aさんは「付加価値カード」の分だけ提示金額が安く評価されるが、
それでもBさんの方が「もっと安い」ので、
結果として、Bさんの「勝ち」。
Aさんの商品は、1個も売れず倉庫に戻されるが、
それでも「付加価値カードは消費された」として無くなってしまう。

(たぶん「付加価値カード」は、「おまけ」「キャンペーン」
のようなものだと考えてもらえれば良いと思う。
ようするに、「いま、うちの商品を買うと
 ○○○円分のサービスが受けられますよー

とか
いま、買うと漏れなく『飲茶くん人形』がもらえますよー
とかそういう話。
商品に「付加価値(おまけ)」をつけることで、
お客さんの購買意欲を高めて売りやすくする、ということである。
以後、直感的にイメージしやすいように「付加価値カード」は
おまけカード」と呼称することにしよう)

(3)広告宣伝カード
このカードの説明は少々ややこしい。
そもそも、市場に商品を出すとき、
僕たちは巨大な日本地図の「特定の都市」の上に、
商品のコマを置くわけであるが、
通常は「ひとつの都市」にしか置くことができない。
たとえば、「東京」に商品を置いたら、
もう「札幌」や「青森」に商品を置くことはできない。
しかし、投資して手に入れた「広告宣伝カード」を
消費すれば、複数の都市に商品を置くことができる。
たとえば、Aさんが「広告宣伝カード」を3枚消費して、
・東京(需要50)
・札幌(需要8)
・青森(需要1)
の3都市にそれぞれ商品を置いたとする。
ここで、Aさんの独占販売を阻止するためには、3人以上の人が現れて、
3人が別々の都市に商品を置かなくてはならない。
ようするに、
Bさん→「東京」に競合商品を出す
Cさん→「札幌」に競合商品を出す
Dさん→「青森」に競合商品を出す
と言った具合だ。
そして、それぞれの都市でAさんと価格競争を行う。

つまりこのカードは、「広告宣伝費」を投資することで、
商品の全国展開をするというイメージであるが、
正直、ちょっと使い方が難しい。
まず、最初にパッと思いつく使い方は、
「広告宣伝カード」をたくさん集めて
全国の都市に商品を展開し、
競合相手のいない都市を作り出し、
そこで独占販売を狙う……といったところだと思うが、
参加者が十何人もいる状況では、そうそううまくはいかないだろう。
また、おそらく競合相手は、東京などの「需要が大きい都市」から
競合商品を置いていくだろうから、
上手いこと「競合相手のいない都市」を作り出せたとしても、
そこはどうしても「需要が小さい地方都市」になってしまい、
ほんの少しの商品しか売ることができない。
(たとえば青森の場合、需要1なので、最大でも1個しか売れない。
だから仮に独占販売に成功しても予想よりも「うまみ」は少ないのだ)

じゃあ、広告宣伝カードは何のためにあるのか。
たぶん……、価格競争の相手を分散させるのが目的なのだろう。
おそらく、これから年数が進めば、「研究開発カード」を大量に
集めて成功した「大企業」が現れる。
そんな大企業とまともに価格競争しても勝てない。
そこで、このカードで、複数の都市に商品を分散し、
「研究開発カード」をあまり持っていない相手との価格競争で
勝負をかける……と言ったところだろうか。
どちらにしろ、ちょっと使いどころが難しそうだ。
なにより「おまけ(付加価値)カード」と同じく
「使うと無くなる」系のカードだから、
使いどころを間違えると、無駄な投資になってしまうのがツラい。

とすると、やっぱりシンプルな「研究開発カード」「おまけカード」
を巡る戦いになりそうだ。
基本的には「研究開発カード」をたくさん集めるのがセオリーだろう。
なにせ消費されず、集めれば集めた分だけ価格競争で
アドバンテージが得られるというのはものすごく魅力的だ。
だが、その分、投資金額がべらぼうに高い。

一方、おまけカードの投資金額は安い。さくさく買える金額である。
だが、その分、使いどころを誤って無駄に消費すると、
ただドブにお金を捨てただけになってしまう。

たぶん、おそらくは……、
短期投資でギャンブル性の高い「おまけカード」を集めるのは罠であり、
長期投資でギャンブル性の低い「研究開発カード」を地道に集めていくのが、
正解なのだろう。それが講師の狙いのような気がする。
短期投資のギャンブルで失敗した経営者を諭し、
コツコツ地道に長期投資していくことの大切さを教えようとか、
どうせそんなところだろう。

だが悪いが、俺には長期投資は無理だ。

だって、こっちは材料買占め戦略で現金がなく、
ピーピーいっている状況なのだ。
どう考えても、「研究開発カード」を集めるなんて無理。
だから、まずは、コツコツと「おまけカード」を集めて、
ここぞというところで、
一気に使ってたくさんの商品を高値で売り抜け……、
そうして手に入れた大量の現金(キャッシュ)で、
「研究開発カード」を買って……、
とそんなふうに歯車を回していかなければならない。

そのためにも、まずは「おまけカード」!
これを少しずつ買い集めよう!

――と、こんなふうに僕は説明書を読みながら、ひとつひとつ情報を整理し、
午後からの戦いに備えていた……。

が、このとき、すでに「致命的なミス」を犯していることに
僕はまったく気がついていなかった……。

そう、僕はまたしても、「」から気づくのであった……。

「史上最強の哲学入門」がついに『教科書』にッ!

バキのノリで解説する哲学入門書、カバー絵は板垣恵介
という記事がニコニコ動画のニュースに掲載されたところ、
それをきっかけに、ツイッター上で、
「なんだそれwww」とリツイート祭りが。

そんな流れのなか、

「教科書欄の 飲茶『史上最強の哲学』ってやつがすごい気になる」
「著者ヤムチャだもんな」


というつぶやきを発見。詳細を聞いてみると、
なんと「史上最強の哲学入門」が、
「高専の哲学の授業」で『教科書』として
採用されているとのこと。


ええええ!高専といえば、日本の技術力を支えてきた
超エリートたちの学校じゃないですかっ!
まさか、そんなところで教科書として使われているなんて!
(ちなみに他の高専生からも、ご連絡をいただきました。
 1年前から使われているそうです)

しかしいったい、どんな理由で選ばれたのでしょうか?
世の中には、「新しい教科書をつくる会 」など、日本の未来を案じて
最良の教科書を必死に考えている人たちがたくさんいるわけですが、
きっと高専の教科書を選ぶ人も、
同様にさんざん悩み、朝も夕もなく考え抜いた挙句、

はっ、そうか!
 今までの教科書にはバキ分が足りなかったんだ!


と気づいたのでしょう。なるほど納得ですよね。

それにしても、授業が始まると生徒が一斉に
「板垣先生(バキ)の表紙の本」を机の上に置く
という光景を想像すると、
なかなかクルものがあります。

↓一連のツイートまとめ
http://togetter.com/li/268678

(追伸)
さらになんと梅原猛先生に「史上最強の哲学入門」東西2冊を
手渡しすることに成功しましたっ!